【うたとパソコン】
企画営業部 閨(ネヤ)りえ

私のかかし座での仕事は大きく分けて二つあります。
一つは専門の音楽の道を生かした“ヴォイストレーナー”の仕事。
そしてもう一つは(専門でもないのに)パソコンを駆使する(?)事務仕事。
どちらも、「調子をよくして快調に仕事をしてもらうのが目的」の大事な仕事です。(メンテナンス?)
でも歌は「アナログ」、パソコンは「デジタル」。なんだか正反対の事を毎日しているような気がするのですけれど、どっちも大好きで(もしかして天職?…)どっちもやめられないのです。

私が受け持って面倒を見ているパソコンはWindows。10台ぐらいの機器が社内LANでつながっています。ご存知のようにパソコンはなんだか複雑で面倒。フリーズはするし、ウィルスは入るし、そのたびに「りえさ〜ん」とお呼びがかかります。好きなだけでやっとPC初級者を脱した程度の私も、劇団では頼られる存在で…。「どうしたの?」と出て行くのですが、これがなかなか結構てこずる毎日。そのたびにあれやこれやと原因を考え、あっちこっちを開き、解らなくてもしばらくプロパティをながめ…。インターネットで情報を捜したり、パソコン会社の人に問い合わせたりしながら、何とかかんとか都合をつけてきました。
複数台あるパソコンはOSもそろっていないし、入っているプログラムもいろいろ。普段使う人によっても個性ができています。最初はよく解らなかったけれど、この歳でも諦めずに(劇団HP全部を読んでいただいた方には私の年齢は推測できちゃうと思いますが…。)パソコンの中に踏み込んで調査・研究、つまり“探り”を入れていくと、なんとなく見えてくるものなんですね。そうやって仕組みや仕掛けを“探検”してわかっていくのが、私はなんだか好きみたいです。

もう一つの“ヴォイストレーナー”の仕事は、劇団員の発声や歌唱がステキになるようにするのが目的。でも、そうは言っても事は簡単ではありません。音楽が大好きでいつも歌とお友達っていう人もいれば、美術は大好きだけれど音楽は縁が無かったという人も入団してきます。
そこで、りえ先生のモットーは「敵を見て縄をなえ」。
ピアノやトランペット等の楽器ならまだしも、発声は鳴らすのが生身の人のからだ。個人個人みんな別々の楽器を持ってきます。そのうえ鳴らす人の気持ちがからだに反映してしまうのが大きな問題。緊張やさん、のん気やさん、夢見がち、リアリスト…。様々なタイプがあってすっかり同じ人はありません。
だから、調子を良くしてあげるにはその人に合わせることが一番の近道なのです。どうやってって?それは…つまり…。
その人を調査・研究、つまり“探り”を入れることが大切ってわけです。その人を“探検”するとよーくわかってうまくいく。つまり練習効率が上がるってわけなんです。
仕組みや仕掛け(?)を“探検”してわかっていくのが、やっぱり私は好きみたいですね。
う〜ん。人が悪いかしら・・・。でも発声が上手になるんだったら許されますよね。(みんながステキになっていくのが私の無上の喜びなんです。)

りえさんは「探検好き」って言う事にしておいてください。