国立オデッサ人形劇場総監督・レフチェンコ氏
が来日されました。
(その一部始終のレポート)
3/24・25、横浜赤レンガ倉庫1号館にて「よわむし騎士とすってんころりんの王女様」(主催:パペットミュージカル制作プロジェクト)の公演がありました。立ち見客が出るステージもあり、盛況の内に無事終了いたしました。
さて、この度の公演では人形操作の指導で、人形の製作元であるウクライナの国立オデッサ人形劇場の総監督、レフチェンコ・ヴァレリー・セミノヴィッチ氏が来日されました。
イラク情勢で飛行機の運行が危ぶまれる中、丸2日かけ無事23日(日)の午前に成田空港に到着、早速アンフィニースタジオに直行し、午後から人形操作指導をされるという大変精力的な行動でした。
ところで、成田にお迎えに行ったのは私・山下と、3月まで函館でロシア語教師をしておられた通訳のアナトリーさんでした。アナトリーさんとは到着ロビーで落ち合い、共にレフチェンコさんを待つ手筈になっておりましたが、私とアナトリーさんとは一度も面識がありません。そこでプロジェクトのボス・S氏はアナトリーさんに、「胸のポケットに赤いハンカチを挿しているのが山下だ」と一方的に伝えたのです。当日ロビーで待つときの恥ずかしかったこと。
そうそう、アナトリーさんの日本語は大変流暢で驚きました。いわゆる外国語訛の日本語ではなく、本当に美しい標準語。おまけに日本語特有の間接的な言い回しもほとんど問題ないのです。在日は10年程度らしいのですが、最近の若者より日本語らしい・・・。
レフチェンコさんにアナトリーさん、さすがにお二方とも体は大きかったですねえ。アンフィニースタジオまで私が運転するセダンの後部座席に乗って頂いたのですが、少し窮屈そうでした。お二人は数年ぶりの再会で大変会話が弾んでおりました。早口な(そう聞こえただけかも知れませんが)ロシア語で、ときどき会話の末に「ダ、ダ、ダ、ハハハ・・・」と笑い声が聞こえる。(「ダ」は「Yes」「そうそう!」の意味らしい。)楽しそうだ、何を話しているんだろう、気になる、私も参加したい・・・。
残念ながら公演当日は私は受付におりましたので、お二方のご様子は分かりません。だが、お昼は私たちと同じお弁当を食べられました。
終演後の晩、出演者と関係者スタッフが揃って打ち上げをしましたが、レフチェンコさんを囲んでのお酒は大変盛り上がりました。ウィピエム!(=乾杯! 直訳は「さあ、飲もう!」)を何回したことか。レフチェンコさんは手品を披露し歌も歌う。またそれがとても巧い。「天は二物を与えず」と言いますが、彼には何物与えているのでしょう。全く羨ましい限りです、お酒も強いし・・・。(ウォッカ・ウィスキーの一気飲みですよ。)
26日の朝、私は再度お二方を乗せて成田空港へ向かいました。帰路は横浜ベイブリッジを渡りました。そこから見える港町横浜の景色も良い思い出になったことでしょう。レフチェンコさんとは再会を約束し固い握手で別れました。アナトリーさんとはお礼を述べ合い会釈を交わし別れました。(全く日本人的な方です。)
今度はこちら日本の出演者・スタッフが、あちらオデッサに行って里帰り公演ができるといいですね。その際は是非私も帯同させて下さいね、ボス! 赤いハンカチなんて気にしていませんよ。
山下義文
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