“アイヌ”はアイヌ語で“(良い)人”という意味を表します。
そして、アイヌの人々は自然界のあらゆるものを神とし、
その恵みに感謝しながら、自然界の大きな調和の中で生きてきました。
「人が人らしく生きる」
アイヌ民話の中にはその道しるべがあるように思います。

劇団かかし座は、1986年に同じく萱野茂さんの原作・監修で「木彫りのオオカミ」を制作・上演しました。
バブル経済まっただ中の当時にあって、アイヌの人々の豊かで慎み深い心は大変な反響を呼びました。
ところが、バブル崩壊後の現在にあっても、いまだ多くの日本人は経済的豊かさのみを追い求め、その結果、
人々の心は荒み、また一方で自然環境はますます悪化の一途を辿っています。
これこそ現代の二つ頭のクマといえましょう。
今こそ私たちはアイヌの人々と神々の知恵を借り、この二つ頭のクマを退治しなければなりません。
「アイヌ ネノアン アイヌ(人らしい人)」になって欲しい。
美しい影絵と俳優の力強い演技で伝えます。
プログラム


第1部 体験ワークショップ

〈カリプペカプ〉  
つるで作って輪を動物に見立てて転がしたり宙に投げ上げ、それを先方が2股になった棒で突いて取る遊びです。
アイヌの男の子はこの遊びをして、狩猟の技を身につけていきました。




〈影絵遊び〉
いろいろな動物の手影絵や会場いっぱいに使った光の遊びが、大好評です。





第2部 “ケト゜ぺカムイの槍
アイヌモシリの物語

〈ものがたり〉
昔アイヌモシリに、少年スネアシが父母・兄姉といっしょに住んでいました。
少年は神から授かった子で、家から出ることなく大事に育てられました。



ところがある日、山に人食い熊が現れることを知ったスネアシは、手に弓矢を携え、不思議な力に導かれるまま山へと向かいます。





“バリリッ、バリリッ”と巨大な恐ろしい音を立てながら洞穴から現れたのは、前後に頭があり額に角が生えている化け物グマ。

スネアシは神々の力を借りながら、勇敢に立ち向かいます。
そして・・・

スタッフ
言語伝承
貝沢とぅるしの
訳・監修
萱野 茂
脚本
ふじた あさや
演出
太宰 久夫
音楽
藤原 豊
影絵美術
かかし座美術部/後藤 圭
制作
後藤 圭
所要時間
仕込
3時間
上演
50分〜1時間10分(休憩なし)
撤収
1時間30分
会場条件
間口 11M
奥行き 8M
高さ 4.5M
電源 6Kw

アラジンと魔法のランプ

みなみのうみのおとぎばなし