2013年 劇団かかし座「Hand Shadows ANIMARE」ブラジルツアー
昨年参加し、私達に強烈な印象を残したブラジルの国際人形劇フェスティバル SESI BONECOS。
(昨年の様子はコチラ)
2004年の初開催以来、毎年開催地を変えて巡回するスタイルで、これまでに180万人を動員してきたというブラジル最大の人形劇祭です。このフェスティバルのすごいところは、全ての公演や催しが無料で開かれていること!公演だけでなく、ワークショップや展示なども用意されています。
野外公演などはもう規模も人数も某ロックフェス状態なのですが、大人も子どもも目をキラキラさせて熱心に観劇してくれる姿がとても印象的な、素晴らしいフェスティバルです。
嬉しいことに、かかし座は今年も出演オファーを頂き、8/19~9/1の2週間、ブラジル中西部の街 カンポ・グランデとクイアバの2都市にて、今回も「Hand Shadows ANIMARE」を上演してきました!!
(本当はブラジリアを加えた3都市での開催だったのですが、国内公演と重なってしまい今回は2都市のみの参加となったのでした。)
・今年もポルトガル語で舞台に挑戦!
一部メンバーの入れ替えもあり、今年もポルトガル語のレッスンを稽古に取り入れて公演に臨みました。
日系の方が多い地域ということもあり、出だしの「こんにちは!」という日本語での呼びかけに、既に客席からちらほらと反応が!続いて「Oi gente!!(こんにちは皆さん)」とポルトガル語で呼びかけると、会場中が一気に盛り上がり、その後の反応もやっぱりとても大きい!
アツいブラジルに戻ってきた!という実感がこみ上げてきました。
出演2回目となるメンバーは、ポルトガル語セリフにも慣れ?現地のスタッフや他劇団ともコミュニケーションが取れるように。何週間も一緒に過ごすので、なんだか大きなファミリーの一員になったような感じがしてくるのです。ブラジルの国内劇団をはじめ、韓国、イタリア、アメリカ、イギリス、ペルーといった海外からの個性豊かなプロフェッショナルと交流ができるのも、このフェスティバルの大きな魅力の一つです。
・カンポ・グランデとクイアバ
今回訪れたカンポ・グランデ(Campo Grande)はマトグロッソ・ド・スウ州の、またクイアバ(Cuiabá)はマトグロッソ州の州都で、自然遺産の大湿地帯「パンタナール」の玄関口としても知られる街です。
両市とも、日系の方たちの多い地域でもあります。今回は、ブラジル日本文化福祉協会とクヤバー市日伯協会の方々に、事前に現地情報を伺ったり、滞在中にお食事にお誘い頂いたりと大変お世話になりました。
カンポ・グランデは日系市民の約90%が沖縄からの移民というだけあり、中央市場(Feira Central) には「SOBA(ソバ=なんと沖縄そばのことなんです!)」のお店がずらりと並ぶ光景が!
クイアバでは、大きなイベントを控えて多忙な中、わざわざランチ会を開いて歓迎してくださいました。
この場を借りて改めて御礼申し上げます。Muito Obrigado!!!
・ツアーを終えて
今回は2都市で3公演、そして4日間のワークショッププログラム×2回を行なってきました。
人情深く、明るく、楽しむことに全力なブラジルの人たちとがっつり過ごした時間は、私たちに「影絵って単純にすごく楽しいものなんだ!」なんて、当たり前のように感じているけれどもとても大切なことや、表現する喜びを改めて気付かせてくれたように思います。影を見つめることは、時に鏡を見つめる以上に自分たちの姿を見せてくれるものなのかもしれません。特に異国においては、そのコントラストがますますくっきりとしてくるような気がします。
来年はワールドカップ、そして更にはオリンピックも開催されますます注目を集めるブラジル。今後も訪れる機会があることを願っています!