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 05/09/15〜24

2005中国唐山国際皮影芸術展演に日本代表として参加公演
「みなみのうみのおとぎばなし(南太平洋過去的故事)」




▲中国公演無事終了!
月15日から24日までの10日間、中国の唐山市で「2005中国唐山国際皮影芸術展演」(2005 CAINA TANGSHAN INTERNATIONAL SHADOW ART SHOW)が開かれました。これは中国で初めて開催された影絵(皮影戯)の国際フェスティバルです。中国の国内から15劇団、中国以外の国からはアメリカ1劇団、香港1劇団、台湾2劇団、それに日本から私たちの劇団かかし座、で合計20劇団が参加しました。中国国内でも影絵のフェスティバルは過去1回開催されただけで、中国国内の劇団同士もお互いに見る事の出来る数少ない機会であった様です。
私たちの劇団かかし座は日本代表として中国政府の招待を受け、この大会に参加しました。参加作品は「みなみのうみのおとぎばなし」中国名は「南太平洋過去的故事」!でした。かかし座は今まであまり海外公演に熱心ではありませんでしたので、自前の作品をきちんとした形で海外公演するのは実は初めてのことです。以前には04年6月にタイのバンコクで行われたAPPANの総会でのデモンストレーションがあるだけです。
この大会は中国の国が力を入れて開催した国際フェスティバルだったので大変盛大で行き届いたものでした。私たちの作品もたくさんの参加国の人に見てもらう事が出来、私たちもほとんどすべての作品を見る事が出来ました。大変大きな交流を行う事が出来ました。
最終日には表彰式が行われ、劇団かかし座も河北省文化庁、唐山市人民政府の名前で三つの賞をいただきました。作品に対して「優秀演出奬」、演出家花輪充さんに対して「導演奬」、出演者4人に対して「優秀表演奬」をいただきました。これを機会に私たちも少し海外公演に目を向けなければ!と考えています。

ここで中国の影絵(皮影戯)の紹介ですが、通常かかし座が行っているような点光源の影絵とは全く違います。かかし座だけでなく日本の影絵劇団の場合は、基本的にスクリーンに対して一つの光源があり、この光源とスクリーンの間でいろいろな道具や人形を使って影絵を作っています。ところが中国式の影絵、というよりも昔から皮影戯(ピーインシー)と呼ばれている芸能は全く違います。スクリーンの裏にたくさんの光源を用意して(現在は主に蛍光灯が使われています)、人形はスクリーンに押し付けて遣います。多光源の影絵ですから人形がスクリーンから離れると表側からはすぐに見えなくなってしまいます。この方式だと人形をとても動的に操る事が出来ます。説明を詳しくするときりがないのでここまでにしますが、要するに日本の影絵劇団が行っている影絵劇とは全く違う芸能なのです。今回のINTERNATIONAL SHADOW ART SHOWの様な形で様々な技術が交流するのはとても良い事と思います。これをきっかけにして世界的に「影絵劇」のジャンルがより活発になって行くと良いですね。

最後に代表の後藤圭が中国のメディアの求めに応じて執筆した主催の皆様へのメッセージを掲載します。
唐山の皆様へ




▼上演に参加した井ノ上聖之の手記(劇団員リレー日記から)
「中国公演記録」


▲開会レセプション



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2005/10/21更新